私ら仲間内のツーリングで計画を立てて実行した初めてのツーリングはこの「富士」ツーリングだったと思う。まぁ、計画と言っても一週間くらい前に、「富士山、一泊で逝く人ぉ〜?」「はぁ〜い」ってな具合で決まったような気もするのだが(笑)・・・。いわゆる「場所」だけは決めたと言うやつ(苦笑) アバウト過ぎるのもココまで来ると大したものだと、今となっては感心する(←自画自賛) それでまぁ、いつものように決行間際にファミレスで「明後日、何時に集合」って話になって「6時にA君家でいいんじゃない?」って私が言うと会長が「店主、時間大丈夫?」と何気なく言った。すると店主は「なんだよ!それじゃぁいつも俺が時間に来てないみたいじゃないか・・・」と笑いながら応える・・・。「だって来てないじゃん・・・」と全員(笑) すかさず店主「嘘だねぇ〜、いつも時間通りですぅ〜・・・それは、たまには遅れた事もあるだろうけどさ〜、大体、俺の家が集合場所からは一番遠いんだから仕方がないじゃん・・」と半ば開き直りとも思える言い分。しかし。例え「?」な言い分でも、なぜか店主が言うと「なるほど・・・」と思わされてしまうから不思議である(笑)・・・。結局「6時に店主の家に集合」と言う事になりその日は解散。二日後に備えて準備万端!・・・の筈だったのだが・・・出発の前日、突然私は抜けるに抜けられないクレーム処理に襲われ会社に監禁状態・・・気がついたら午前3時半、急いで帰宅して自宅に着いたのが5時少し前。慌しく用意をして表に出る事に・・・結局一睡も出来なかった・・・。
翌朝5時20分。空は快晴、エンジンをかけて暖機していると、○ちゃん、続いて会長がやってきた。5時35分。私の自宅から店主の家までは10分もかからない。3人が店主の自宅前に着いた時には既にA君が来ていた。A君に「店主は?」と聞くと「まだ出てきてない・・・」5時50分。諸事情で今回は不参加となった先生がお見送りに来てくれた・・が依然、店主は姿を見せず。「呼びに逝くか?」そう思った55分。右手を高々とあげて店主が出てきた。みんなの「なんであんたが一番遅いの?」との問いに「遅刻しなかったろ?それに俺は皆が集まるの待ってたんだんもん・・・」「・・・・・」「さっ、暖機、暖機・・・」「さすがだよ店主・・・あんたにゃぁ、かなわないよ・・・(←ベジータ調で)」 6時20分出発・・・・国道16号線を川越方面に向かい、入間に入ったところで一服。
休憩を入れるわずか15分前、私の前を走る店主のヘルメットから何かが落ちた(ゴーグルのベルトに挟んであった・・・)路面を転がる物体は、カキ〜ン、カキ〜ン、と小気味の良い金属音をたてながら私の後方へ・・・転がって行ったのは店主のジッポライターだった。店主はまだその事に気が付いていない。しんがりを走行していた私はとっさに端によって停車。バイクを降りて後方を確認すると30m先の路面に鈍く輝く銀色の物体が・・・「アレだ!」私がそれを拾いに行こうとしたまさにその時!後方から一台の四tトラックが!「ガキョッ!・・・」なんともいえない金属音と共に後輪からはじき出された店主のジッポ・・・それを拾い上げると上蓋が見事に変形しているものの何とか使用出来そうなのでポケットに入れて持って行く事にした・・・。50m走ると前方に皆が停車している。私はその列の最後尾に着けてバイクを降りる・・・。
「なんかあったのか?」と店主が心配そうに声をかけてきた(店主は理不尽大将(笑)なのだが、実は、一番仲間思いな男でもあるのだ!) 私は「店主・・・なんか無くなったものない?」そう言ってポケットの中から先ほどジッポを出して店主に見せた「なに、この小汚いジッポ?」店主はまだ、自分が落とした事に気が付いていない様子。私は、頭を指差しに二〜三度突付いた。それを見た店主が「ハッ」と自分のヘルメットを脱いだ「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ・・・もしかしてソレ、俺のぉ〜〜〜〜〜〜?」「そう、もしかしなくても君の・・・取りに行ったんだけど間に合わなくてトラックに踏まれちゃった・・・」「落としたのかぁ・・・ちっくしょ〜・・・まっしょうがないか(笑)」「?」この変の切り替えの早さは、さすがは店主。いやはや大物である事は間違いないようだ(笑)・・・・
その後、何度かの休憩を入れながら何とか静岡県に突入。御殿場に入って最初のコンビニで一息。私はと言うと折からのポカポカ陽気で眠気はピークに達しようとしていた(苦笑)
いよいよ富士山登頂開始!時期は6月の前半の土曜日。ほぼ平日といって良いこの日は車も殆んど走っておらず、結構楽しい登山になっていた(笑) しかし2合目を過ぎた辺りから霧が立ち込め、少し肌寒ささえ感じるようになってきた。三合目を過ぎた辺りからは空気が薄くなり始めたからなのか・・・ガホッ・・・と、時折キャブが詰まる様な音がして伸びが鈍くなってくる。4ストでそんな感じなのだから、同行している2ストとシングルは、それはもう大変な事になっていて当然である(笑) 途中、大幅に遅れざるを得なかったA君を待つ為にペスーダウンしながら分岐を打ち合わせ通り「五合目」方面へ右折。すると何を思ったのか会長が直進!それを見た店主が「おい!会長道間違えてるよ!」と慌てて停車しようとしたらそこには砂利が・・・前輪がズルズルっと逝って立ちゴケ!その後、会長とは五合目で合流、店主が「なんで真っ直ぐいちゃったの?」と聞いたら「だって、途中で繋がってるじゃん・・・えっ?そのせいでコケた?はははは(笑)・・・・」 (会長・・・この男もある意味凄い奴だ・・・)
五合目に着いて昼食。「富士山って寒いのね・・・・」それもその筈、食堂には6月だと言うのに「だるまストーブ」がガンガンに炊かれていたのだから・・・。しばらく霧の立ち込める五合目で登山コースを眺めながら(登ろうなんて言い出すなよな・・・)なんて事を願っていた。勿論、そんな大それた事を言い出す奴はいなかったが(笑)・・・。そして下山。しばらく走ると前方に大型トラック。危ないので抜く訳にも行かず終始トラックのペースで下山。下るたびに気温も上がってきて気持ちの良い事この上ない・・・・。そして不思議な事に私の記憶がわずかに飛んでいるのもこの時だ(苦笑)ひょっとして「うちうじん」にさらわれた?そんな訳あるかぁ〜〜〜〜〜っ(爆)
そして・・・富士山を無事に下山した我々を、初日最大の難関が待ち受けていた・・・。「一泊二日」の予定なのに「宿」を取ってないのだ!あまりにもアバウト!しかし「観光地!どっか一軒ぐらいあるだろう」と言う考えが我々の中にあったからだ・・・が、それが大甘だった事を山梨県に入った所で思い知る事となる・・・。無い!無い!一軒もなぁ〜い!時期はずれとは言え観光地、何件も尋ねるも何処も満室。ついには飛んでもなく高そうなホテルに行ってみるも「門前払い」。(野宿か?・・・)自業自得と言えばその通りなのだがなんとも切ない決心である・・・。その時、A君が先ほどのホテルで空いてる旅館を教えてもらってきてくれた!どうやらココから少し行った「忍野村」と言う所らしい。世の中「捨てる神あれば拾う神あり」と言う事を実感したのだった・・・。